中國園林情報
■蘇州にて「蔡謹士蔡廷輝篆刻藝術館」開館
本年2月25日、上記藝術館が蘇州城西にある胥門の地に開館されました。蔡廷輝氏は蘇州国画院の副院長で、石刻、篆刻等の専門家であり、吉河会長の友人です。館名の最初にある蔡謹士氏(故人)は名高い篆刻家で、蔡廷輝氏の父君です。したがって親子二代の高名な篆刻家ということになります。蔡廷輝氏は同時に作庭家としても活躍されており、この藝術館に太湖石と黄石を用いた独特の中庭を作庭されました。その景はガラスを多用した近代的な滝のある珍しいものです。この藝術館は無料公開されておりますので、蘇州を訪ねたときには訪問させることをお勧め致します。
蘇州名園の一「可園」2015年10月に公開される
「可園」は名園として名高い「滄浪亭」のすぐ北に園門があり、黄石の護岸を中心とした池泉が修復保存されています。
この園は清代中期雍正皇帝の名臣尹繼善(いんけいぜん)が、江蘇巡撫となって赴任し、この地に「近山林」と名付けた園林を営んだのが初めでした。その後荒廃した時代もありましたが、嘉慶9年(1804)になって復興され、この地に「正誼書院(せいぎしょいん)」という学問所が創立されました。その後太平天国の乱によって荒廃し、今の園は清代末期に修復されたものが土台になっています。現在は池泉北に「挹清堂(ゆうしんどう)」、西に旱船の「坐春舮」があり、池泉周囲の廊で建築が結ばれています。北の丘上には「浩歌亭」があります。元「挹清堂」の地にあった「学古堂」は西に移され再建されました。当地は昔梅林の美しさでも知られておりましたので、それも復元され清楚な春景が再現されています。 「可園」の美景
掲載日:2016.04.06