中國園林情報
「北半園」の造形特色
蘇州城内の東北部、白塔東路 82号北側に位置する小園林。現在はホテルの園になっているが、拝観は可能である。正式名称は「半園」だが、蘇州には南部にもう一つ同名の「半園」があるので、それと区別するため、こちらを「北半園」南は「南半園」という。清代末期の園で、陸解眉という人がここを入手し、現在のように改築したものである。すべてが半分という意味を込めて作庭されたもので、これは「知足〔足ることを知る〕」の精神を示している。
園景にもすべてに「半」の文字があって「半亭」「半舫」「半廊」「半橋」等とされている。本園には東北部に「蔵書楼」があり、二層の上に、さらに低い三層目を造り、これを二層半としているのが珍しい。またこの楼の初層と二層の間にある左右に長い磚彫刻は、優れた意匠としてよく知られている。
「蔵書楼」の磚彫刻( 部分)
左「半廊」とその右奥「半舫」
掲載日:2020.03.27